ノルウィージャン製法は、登山靴などに採用される堅牢な製法です。
名前の通り、ノルウィーが発祥の製法とされています。(諸説あります)
今記事では、ノルウィージャン製法を得意とする革靴ブランド5選をご紹介します。
今記事を読むことで、ノルウィージャン製法についても詳しく知ることができますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
ノルウィージャン製法とは
出典:https://www.lalabegin.jp/article/4004/
ノルウィージャン製法は、図のようにアッパー(甲革)とインソール(中底)をすくい縫いした後、インソールとアウトソール(本底)を出し縫いする製法です。
ミッドソールの厚みを増し、ソール部分を縦と横の2方向で固定することで、突起物のある岩場でも歩きやすいことが特徴です。
そのため、登山靴やスキー靴、軍用靴といった山場を歩く必要のある靴に採用されてきました。
革靴の製法としては、かなり手間の掛かる製法といえます。
ノルウィージャン製法の革靴の魅力
ノルウィージャン製法の革靴の魅力については、以下の3つが挙げられます。
・重厚で無骨なデザイン
・堅牢性
・比較的防水性が高い
上から順番に解説していきます。
重厚で無骨なデザイン
出典:http://shop-tokyo.jp/?mode=f1876
ノルウィージャン製法の革靴は、ウェルト上に見える二重の縫いがデザインの特徴です。
ソールに厚みがあり、重厚で無骨な雰囲気が魅力です。
正直、ノルウィージャン製法の革靴を選ぶ人の大半は、このデザイン性に魅力に感じているといって良いでしょう。
ドレスシューズにはない、独特な佇まいでカジュアルシーンで活躍します。
堅牢性
雪道や岩場の道を安定して歩くために生まれたノルウィージャン製法は堅牢性が特徴です。
ただ、タウンユースでこの堅牢性を活かせるシーンはあまりないでしょう。
雪道や山道など、足元が悪い場所を歩く必要がある人にとっては魅力となります。
比較的防水性が高い
ノルウィージャン製法は二重で縫い付ける製法のため、グッドイヤーウェルト製法と比較すると水が染み込みにくい構造です。
そのため比較的防水性が高くなっています。
ただ、最近は完全防水の革靴も多くなってきているので、防水性のためにノルウィージャン製法の靴を買う必要はないかと思います。
ノルウィージャン製法を採用する革靴ブランド5選
ここからはノルウィージャン製法を得意とする革靴ブランド5選をご紹介します。
Paraboot(パラブーツ)
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/46b033a80c0d791cdb4f4fea0f7af98455cf64ab
パラブーツは日本でも非常に人気の高い、フランスの本格革靴ブランドです。
ブランド名は、ブラジルのパラ港から由来されています。
当時はまだ珍しかったゴム底のレザーシューズが珍しかった中で、パラ港からゴムを仕入れてラバーソールのシューズを作り始めます。
現在では、自社でラバーソールを製造する世界でも珍しいメーカーで、高品質なラバーソールはパラブーツの代名詞となっています。
ラバーソールの種類も豊富で、クッション性に優れた「パラテックス」や、グリップ力と耐久性が高い「マルシェII」などが有名です。
Uチップの「シャンボード」や、チロリアンシューズの「ミカエル」、Uチップの「アヴィニョン」、デッキシューズの「バース」、ローファー「コロー」といった名作シューズが多いことも特徴です。
アッパーに利用されるリスレザーは、オイルを多く含んでいることで防水性が高く、エイジングも魅力のレザーとなっています。
ビジネスのカジュアル化が進む昨今で、幅広いシーンで活躍する本格シューズが欲しい人におすすめです。
Laszlo BUDAPEST(ラズロブタペスト)
出典:https://centotrenta.shop-pro.jp/?pid=173334120
ラズロブタペストは、「革靴のロールスロイス」と謳われたドイツの名門革靴ブランド「ハインリッヒディンケラッカー」のDNAを引き継いでいるブランドです。
ハインリッヒディンケラッカーの歴史は140年に及び、ドイツを代表する革靴ブランドとして知られてきました。
しかし、2021年のコロナ禍に生産拠点をハンガリーからスペインに移すことになりました。
ハンガリーのブタペスト工場には少数ながら、熟練を腕をもった職人が在籍しており、工場移転により以前のクオリティのシューズを作ることは不可能となります。
しかし、このブタペスト工場の職人を再集結することで立ち上がったブランドが「ラズロブタペスト」です。
ハインリッヒディンケラッカーの定番であった、重厚感たっぷりのソールと、トラッドなアッパーデザインが特徴のウィングチップを展開しています。
これまでのハインリッヒディンケラッカーのシューズが好きだった人はもちろん、ハンガリー製の最高品質の革靴に興味がある人におすすめです。
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42ND ROYAL HIGHLAND
出典:アマゾンHP
42ND ROYAL HIGHLANDは、「日本人に合う靴」をコンセプトに1983年に創業されたブランドです。
海外ブランドに負けない品質と、デザイン性を備えていながら、コストパフォーマンスに優れています。
幅広いニーズに応えるために、5つのラインに分かれています。
その中でExplorerシリーズは、ノルウェージャンハンドソーンウェルテッド製法で仕立てられたコレクションです。
写真のUチップは、パラブーツのシャンボードとよく似ています。
クッション性に優れた自社開発のラバーソールを搭載し、アノネイのボックスカーフを使用しながら、価格はU-5万に抑えています。
パラブーツが気になっているとけど、高いと思っている人におすすめです。
Uチップのモデルの他にも、ノルウェージャンハンドソーンウェルテッド製法で作られたモデルが多数あります。
安藤製靴
安藤製靴はリアルギアの機能性を備えたシューズブランドです。
マウンテンブーツで有名なダナーのOEM(委託生産)を務めていた時期があります。
登山靴やバイカーブーツ、タウンユース用のシューズを展開しています。
ラギットなデザインと、頑丈な作りが特徴です。
また、海外ブランドと比較するとコストパフォーマンスにも優れています。
無骨な本格革靴が欲しい人におすすめです。
Berwick(バーウィック)
出典:https://berwickjapan.co.jp/products/5293luvlgr
バーウィックはコストパフォーマンスに優れた、スペインの本格革靴ブランドです。
幅広いモデルが揃っていることも特徴で、製法は主にグッドイヤーウェルト製法で作られているものが多いです。
しかし、中にはノルウィージャン製法を採用したモデルも多々あります。
ノルウィージャン製法を採用したモデルは、重厚感のある雰囲気とボリュームソールが特徴的です。
主にカジュアル用途で活躍します。
コスパの良いノルウィージャン製法の革靴が欲しい人におすすめです。
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まとめ
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サンダースはイギリスの老舗革靴ブランドの一つです。 イギリスの革靴ブランドはビジネスシューズのモデル展開が多い中、サンダースは比較的カジュアルテイストなシューズの展開が多いことが特徴です。 […]